久しぶりに 「J−REIT」 の話 (今、賃貸市場に何が ・・・)


■すこし前の 「週間全国賃貸新聞 12月10日号」 に、こんな記事がありました。


エイブルリート投資法人が12月26日東京証券取引所に上場する。同投資法人エイブル(東京都港区)がメーンスポンサー。資産運用会社はエイブル・インベストメント・アドバイザーズ(同)。これまで、エイブルが手がけてきた私募ファンドで取得・運用していた賃貸マンションを組み込む予定。上場時の資産総額は50棟319億円。


 同ファンドについて、J―REITに詳しいアイビー総研(東京都港区)関大介社長は「築浅物件が多く、地方への分散投資も図られるなど、J―REITとしての質はいいと思います。ただし、不動産ファンド全体が低迷をしているこの時期の上場はどうか、という気がします。今月16日にはAIGが母体の銘柄が上場を予定していましたが、市況悪化などを理由に上場を延期しています」と語る。



■そして同じ日に 「東京証券取引所」 のニュースでこんな発表が ・・・

当取引所は、下記の銘柄について平成19年11月27日に新規上場の承認をいたしましたが、予定していた新投資口発行及び投資口売出しが中止となったため、当該承認を取り消すことといたしましたので、お知らせします。
                      記
            エイブルリート投資法人 投資証券 (3255)



過去のブログで 「J−REIT」 の話を書きました。
(現物不動産と不動産投資信託 ①・②) 
http://d.hatena.ne.jp/ageing-field/20071031/1193812264
http://d.hatena.ne.jp/ageing-field/20071101/1193898031



ですから、週間全国賃貸新聞 12月10日号の記事を見た瞬間

賃貸仲介系不動産会社が、REITとして東証に上場される。いい流れだなー」

なーんて、のん気に考えていたんですが ・・・
いきなり上場中止ですか?



既存のREIT事業への参入は
アパマンショップホールディングススターツコーポレーション
参入を果たしています。


賃貸仲介をメインの事業とするこれらの企業が、不動産投資信託事業に乗り出すのは
厳しい業界の競争に打ち勝つため、収益源の確保を図るとともに
グループ企業による業界 (シェア) の囲い込み戦略があるのでしょうね。



エイブルに関しても、その辺の事情から入念な下準備を経て、上場を発表したはず。

自社の私募ファンド (資金調達) が目標に達しなかったのか
(一説には500億円とも)
はたまた、最近のサブプライム問題等、不動産ファンド全体の冷え込みの影響か?


いずれにしろ、賃貸仲介の最大手でさえ

企業存続への危機感を募らせ、生き残りをかけて奔走している


この状況は今後の賃貸市場を占う上でも
「重要な意味を含んでいる」
と言えるのではないでしょうか。


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