空き室対策② ― ネット情報やノウハウ本は役に立つ?
ネット上から得られる空き室対策情報、たくさんありますね。それらは、家主さんが自らアクションをおこす前提で、アドバイスしているものが多いようです。
しかし、家主さんが空き室に悩む事情はそれぞれですし、なかには 「空き室問題の初心者」 の方もいらっしゃいます。もし誤った情報の選択をすれば、無駄な投資や時間を浪費してしまうのではないかと危惧しています。 (WEB媒体の性質上、仕方のないことですが ・・・)
以下は、それらの例です↓
- 入居者の視点で、リメイクする ・・・ 入居者の視点の判断基準は?
- 仲介業者にアピールする方法 ・・・ それで確実に案内リスト入りますか?
- 物件をネットに載せてもらう方法 ・・・ ニーズのない物件では意味がない!
- 案内する部屋をきれいにする ・・・ 根本的な解決方法でしょうか?
- 相場を調べて、家賃をさげる? ・・・ うわー、もうやめて!
私の独り言 (右記) の内容に言及しているものは、なかなか無いのが現状です。
そして最後の 「相場を調べて家賃を下げる」 は論外です。家賃相場は築年、部屋の仕様、エリアの供給状況など、複数の要素とリンクしています。仲介店の担当者査定にも、彼らのよからぬ思惑が反映されて 「その設定家賃」 は正確とはいえないケースがあります。まして、家賃を下げる? ありえません。 (その弊害はまたの機会に)
しかしながら、それ以外のテーマは間違っていると言えません。ですが、絶対的に必要なものが欠けています。
それは あなたの物件の 「マーケティング」 です。
すでに皆さんはお気づきでしょうが、賃貸業はサービス業です。入居者に良質なサービスを提供するのは当たり前のこと。ですから、それだけの要素で集客が叶わないというのは自明の理です。
それを踏まえた上で、家主さんに求められるものは
「自身が営業マンとなって、自信を持って物件を売り込んでいく」
こういう姿勢ではないでしょうか?
● 「セールス営業」 と 「マーケティング営業」 の違い理解する
この話、ブログネタとしては、おいしいのですが ・・・ 毎日書いても、当分この話ばっかリになっちゃいます (笑)
それでは、ある意味違うブログになりますので、簡潔に説明します。
家主さんが、自分の物件を売り込むポイント↓
「どうせ苦労して営業するのであれば、お客さんのいるところで勝負する」
この一言に集約されると思います。 (マーケティング営業)
セールス営業とは、この逆の営業方法です。判りやすい例は、訪問販売が当てはまります。極論を言えば、押し売り (最近は聞きませんが) の怖いおじさんも同じです。つまり、お客さんのニーズが判然としていないのに、商品の良さばかりアピールしても 「暖簾に腕押し」 いらないものは、いらないですよね。
ですから仮に、家主さんが仲介店に自分の物件のパンフ (しかも真剣に勉強して作ったもの) を持っていってアピールしたとします。
担当者は満面の笑みを浮かべて
「いいですねー 今度、内見案内しますよ」
と、言いながら 「そっと」 机の引き出しの奥にしまい込むでしょう。
(だって、この内容では決まらないもん)・・・ 担当者のつぶやき
↑これでは、セールス営業といわざるを得ません。
● 家主さんに立ちはだかる厚い壁
それは、仲介店攻略を含めたマーケティング営業の 「中身」 のことを指します。
私のブログタイトルに
“札幌の家主さん支援します”
とありますね。この 「札幌」 が重要なキーワードになります。
つまり、賃貸経営を成功させる (仲介店攻略) ヒントは、マクロな視点でのマーケティングに、隠されているのです。
マクロ単位には↓
-
- 地下鉄の駅
- JRの駅
- 学校区、大学所在地
- 商圏
- 医療環境
などが挙げられます。これら地域に密着した単位で、包括的なマーケティングを実施して、初めて空室に悩んでいる家主さんの物件を 「土俵に上げる」 ことが出来ます。
「土俵に上げる」 = 「仲介業者の案内リストに入れてもらう」
私の場合、過去のコンサルの際には以下の資料を、エリア仲介店に持ち込んでいました。
↓
-
- 既存室内平面図とリメイク後平面図 (間取り別)
- リメイク後の室内パース (間取り別)
- 室内の建築・設備仕様のビジュアルプレゼン (写真付き)
- 一目でわかる階別の家賃表 (管理費・駐車場含む)
- そのほかの費用明細 (保険料・広告料・敷金など)
もちろん、これらの資料は地域のマーケティングに基づいたものです。加えて、重要なのは 「仲介店で打ち合わせする相手」 です。私の場合、エリアまたは仲介店の責任者とするようにしていました。その理由は ・・・ 私の過去ブログを読んでくださいね。
※マーケティングの際、事前の打ち合わせで数回、仲介店に足を運こび、場合によっては、近隣店舗を数軒廻って打ち合わせをします
ここまでやって初めて、あなたの空室対策物件が 「土俵」 へ上がることになります。もちろん、付随して投資に対するリターンもしっかりシュミレーションして、費用対効果 (利回り)に反映させる必要があります。
「汗をかかないと決まらない」
これは、一般的に条件の良いとされる、地下鉄徒歩10分圏内でも言える事です。
札幌の賃貸市場の競争激化は、まだまだこれから始まったばかりです。
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