相続税対策だから、空室を埋めなくてもいい?
さすがに9月になると、札幌も朝晩めっきり冷えてきましたね。自分は、暑がりなので窓を開けたがりますが、嫁は寒がりなんです。
「寒い! 窓閉めるよ」
「やめろ、暑いじゃん!」
こんな調子です。朝から 「バッタン、バッタン」 窓の開け閉めの激しい毎日。低レベルな争いです。 (笑)
それでは、本題にはいりますね。
●あなたは賃貸経営を真剣にやっていますか?
いきなり、すみません。 賢明な家主さんにとっては、愚問でした。しかし、そうとも言えない家主さんは、残念ながらいらっしゃいます。
今回は、ちょと視点を変えて、相続問題を通し 「賃貸経営の目的」 について実例を挙げて、考えてみたいと思います。
(最近、札幌市内の家主さんからの反響をいただいています。それ自体は大変嬉しいのですが、それだけに 『あまり詳しく書いたらまずいかな?』 と思い始めています。難しいですね ・・・)
■過去に、こんな相談を大手仲介店の店長さんから、受けたことがあります
店長 「築浅、RC7階の大型物件なんですが、48戸中17戸も空いているんです。どちらかというと、このエリアでは希少物件に当たるので、積極的に案内したいのですが・・・」
そこで、物件資料を見させていただくと ↓
新築引渡し時には、ほぼ満室だったそうですが、一度空くと2回転目に苦戦しているようです。
私 「店長、これ家賃設定高いんじゃない?」
店長 「同条件の新築より、10000円以上高いです」
空き室の理由は、そういうことでした。しかし、話はこれで終わりと思いきや ・・・
店長 「この家主さん、家賃の値下げを断固として認めないんです。アポ取りますから、一度会ってもらえませんか?」
これは、私の仕事の範囲ではないと思いましたが、さらに店長はこう続けました。
店長 「以前から、2LDKの引き合いが多く、なんとかしたいと思っていたんです。家賃の値下げをかけて入居が決まれば、その都度フィー払います。どうでしょう?」(当時勤務していた会社に内緒で ・・・)
うーん、確かに家賃以外問題はない。家主さんが家賃を下げない理由も、会って話を聞かないとわからないし ・・・ (ホントはフィーが魅力)
私 「わかりました。でも期待しないでくださいね」
ということで、この家主さんに会うことになりました。
後日、訪問して詳しい話を聞くと、家主さんの言い分は ↓
-
- 相続税対策で賃貸経営をはじめた
- この物件は、すでにオーバーローン (赤字)
- 他に満室物件 (24戸) を持っていて、そこからローン支払いを補填
- だから、別に空いていてもいい (?)
- 家賃を下げると、ローン支払い原資が確保できない (?)
最後の2つ (?) の部分は、意味不明でしたがそのまま書きました。この家主さん、法人化をしていない個人事業主です。いくら、補填しているとはいえ、本来であれば他の物件を処分して、この物件のローンを圧縮する必要のある危機期的な段階まできています。
億単位の借入金を圧縮すれば、返済年数によっては金利分だけでも1千万単位でしょう。ですから、家賃を下げてでも条件の良い、この48戸満室にしたほうが得策です。現状のトータル収益よりアップする可能性もありますし、少なくとも2棟を失うリスクを回避できます。
(ローン補填用の物件の残債は、2年以内に終わるそうです)
この話、キャツシュフローのシュミレーションをすれば、1発で理解してもらえる問題でしたが、あまりにも家主さんの賃貸経営に対する意欲 (真剣さ) が見受けられないので、さっさと帰らせていただきました。 (全然困っていないと、強調されてましたし・・・)
●賃貸経営の目的って何でしょうか?
この家主さんと同様に相続税対策で、賃貸経営をしている方はいらしゃるでしょう。しかし、本当に赤字でいいのか?
私は、そう思いません。やはり、儲からなければ意味がないと思います。そういう意識を持てばお金だけでなく、自分自身の人生も (やりがい・生きがいを感じ) 豊かになるでしょう。
たしかに、ビジネスとして部屋を埋めるのは業者さんです。
でも、家主さんが 「業者に任しているから」 と熱心でなかったら ・・・
おわかりですね!
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