リースの優位性 ― その中身とは?
経営者の方とお話していると 「リース契約」 という言葉を良く聞きます。リースについて馴染みが深いものは、パソコン及び周辺機器、コピー機などでしょう。
この 『リース』 という商取引は、英語で記述すると 『LEASE』(賃貸借)となります。
「あれ、どっかで聞いたような ・・・」
そうです。不動産と関連の深いシステムと言えるかもしれません。 (サブリースやリースバックなど)
※レンタル契約 (在庫を有するレンタル会社が商品を短期間、貸し出しするシステム) と混同するケースがありますが、別物になります。しかし、これはこれで 「事業用物件の賃貸借契約」 に近いものがあるかも知れません。
前置きが長くなりました。わたしは、リースについて経営者の方と話すとき、単なる税金対策だけではなく 「その企業の経営向上に即したリース活用法が、まだあるのでは?」 と考えてしまいます。
(経営コンサルタントではないので、いつも会話は雑談レベルですが ・・・)
リースの定義 ↓
「企業などが希望する物件をリース会社が購入し、その企業だけに賃貸する」
リースについて可能な限り要約すると、こんな短い文章になります ・・・ しかし、かなり奥が深いです。実は、ここまで書いて 「このテーマを選んで失敗した!」 と思い始めています (笑)
リースの物件としては、それこそパソコンから自動車、高額な医療機器など、はたまた飛行機や船にまで及びます。
● リースの優位性とは?
当たり前ですが、企業は利潤を追求します。そこで、企業には希望する物件を 「所有」するか 「リース」を利用するかという、判断が要求されるわけです。
その選択は、希望物件の内容や社会情勢などで変わってくると思います。
リースを利用したら有利なケースは ↓
- 物件を所有すると管理に手間とコストがかかる (購入・資金調達・事務処理)
- 金利の水準が現状では低く、今後上昇が予想される
- 物件が 「技術革新」 や 「需要」 に影響される場合 (陳腐化)
- 自社の成長に伴い、早急な拡張や合理化を必要とする場合
こう書くと、ほとんどの中小企業は当てはまってしまうんですよね (笑) これらを踏まえて
リースの具体的な優位性を考えると ↓
- 資金調達、購入事務の手間及び、管理コストからの解放
- インフレからのリスクを回避できる (契約期間中のリース料は不変)
- 法定耐用年数に拘らず、使用期間を設定できる (減価償却や金利計算不要)
- 最新の機器を使用できる (物件の陳腐化回避)
- 購入資金を必要としない (月額リース料のみ)
- 固定資産を抱えず、機動性のある経営が可能
- リース料を [目に見えるコスト」 として把握できる
など、良い事ばかりのような感じです。しかし、リースの取引種類は、事務機器リースのような単純なものから、協調リース (リースバック・転貸しリース) などの複合的な取引までありますので、ここでも個別の企業に即した選択が必要となります。
また、リース料にはリース会社の資金コスト (金利・手数料など) が見込まれていますので、単純に物件価格と比較すると割高です。 (しかし、その他の恩恵から相対的に比較すると、一概に割高とは言えません)
そういう面からすると、赤字の法人や公益法人 (法人税などを払わない企業) は、リース取引に適していないと言えます。さらに、途中解約が出来ないファイナンスリースの場合、当然売却益も出ませんし、資金繰りの厳しい会社などは優位性を見出せないかも知れません。
最後に
こんなことを書いたら該当する方に、お叱りを受けるかも知れませんが ・・・
企業が各リースを導入するにあたり、税務・財務の見直しを図れるのはもちろんのこと、その管理コストにおいて固定費の最たる部分 「人件費」 を削減できることは、大きなメリットだと思います。
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