現物不動産投資と不動産投資信託 (J−REIT) ②


とうとう11月に入りました。札幌は今、冷たい雨がパラパラと降っています。今日から、大通り公園のホワイトイルミネーションの取り付けが始まりましたが、作業員の方は寒そうです。本当にご苦労様です。


さて、先回の続きになります。                                   現物不動産投資と不動産投資信託 (J−REIT)のお話です。


J-REIT市場の現状

J-REITは、2001年9月に登場した比較的新しい投資商品です。主に個人投資家向けの商品ですが、この低金利の時代に未だ 3%〜6% と、高い分配利回りを実現しています。
  

現在J-REITが投資する不動産は、1500棟以上、金額にして5兆円を超えています。投資対象となる不動産は、住居系物件、オフィスビル、商業施設、ホテル、物流施設等の収益不動産です。 先回も書きましたが、それらすべての投資法人東証及び、JASDAQの株式市場に上場しています。 (現在、42銘柄)


面白いことに、これら42法人の特徴はその 「投資対象」 によって色分けされています。これは、リスクの分散の意味があるのでしょうが、スポンサーや業務委託する外部ブレーンの思惑も見え隠れします。各投資先に特化したケース、2種類の投資先を組み合わせた 「複合型」や、総合的に分散投資する 「総合型」などがあり多彩です。


商業施設特化  日本リテールファンド投資法人  コード8953 (東証)                    「イトーヨーカ堂」・「ジャスコ」等が入居する郊外型の商業施設に加え、都心の商業施設にも投資を行う。資産運用会社は、三菱商事・ユービーエス・リアルティ(株) 資産保管会社は、三菱UFJ信託銀行


住居系特化  スターツプロシード投資法人  コード8979 (JASDAQ)                  唯一のJASDAQ上場銘柄。住居特化であるがファミリータイプ主体としている。株主の99%はスターツアメニティ (株) とスターツコーポレーション (株) で占め、これらはデベロッパーとしてだけでなく 「ピタットハウス」 の名称で仲介業を全国的に展開している点が特色。 資産運用会社は、スターツアセットマネジメント投信(株) 資産保管会社は、中央三井信託銀行。 

※個別法人名称や情報を、あまり詳しく書くと投資勧誘に受け取られる可能性があるので一例を紹介しました


特にスターツプロシード投資法人は、家主の皆さんが一度は聞いたことのある法人と関係が深いのではないでしょうか?         


投資法人は、1口20万円〜100万円程度の投資証券を発行し、集めた資金で不動産 (住居系物件、商業施設、オフィスビル、ホテルなど) を購入し運営します。こうして、毎月入居者 (テナント) から得る賃料が投資法人の収入となり、決算毎に不動産から得た利益の90%以上を投資家に分配します。


J-REITは、投信法上、利益の90%以上を分配すれば、法人税が掛からない仕組みになっていますので、一般の株式会社に比べて高い分配金を出せるわけです。現在、J-REITの平均分配利回りは4%台前半の高い水準にあり、 中には6%の実績のある投資法人もあります。 (分配金は年2回の決算期に確定し、支払われます)



J-REITと現物不動産投資を比較する

利回り(分配) ⇒ 単純に比較は出来ないですが、現物不動産投資の場合、実質利回りは投資家の資産運用の能力に左右されます。実力派の家主さんであれば、15%以上で回しているケースも。そういう意味では、ハイリスク・ハイリターンなんでしょうか。 (J-REITは、ミドルリスク・ミドルリターン?)


換金性が高い ⇒ 現物不動産は売りたいときに小回りが効かないことは周知の事実です。また売却する際の労力は、計り知れません。売却時の不安要素 (建物の瑕疵・売却価格・手続き) は多々有り、売れてみないと利益が確定できない不利があります。
しかしJ-REITは市場に上場しているため、売却価格は証券市場に公開されます。また、証券会社を通して売却を委託するだけですので手間がほとんどかかりません。



不動産投資が小額でスタートできる ⇒  現物不動産投資の場合、1棟あたり数千万円が必要となります。また多額な仲介手数料や諸経費・保険料など、イニシャルコストも馬鹿になりません。 (レバレッジを効かせた投資が出来るところまでいけば、面白いのですが ・・・)

J-REITの場合、不動産を証券化したものを購入するだけなので現状では、一口あたり20万円から100万円程度の小額で済みます。また、これにより分散投資できるメリットもあります。


自分がJ-REITを始めるのであれば、このあたりを注目点として考えています。さらに、投資運用会社の 「不動産のプロ」 が長期的な収益を判断・運用してくれるわけですから 「通常の株式投資の企業銘柄を買う感覚」 で投資ができると思います。



最後に
すみません。J-REITの宣伝のようになってしまいました (汗)
 
しかし、ご自身で不動産市況を分析したり、投資資金運用を任せた法人 (銘柄) の運用方針を研究したり出来るのであれば ――  ある意味 「楽しい投資」 が出来そうです。


あなたが 「本当に不動産が好き」 であれば ・・・ ツボにはまるかも。

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